晩杯屋に入りそうになるのをぐっと堪え、松屋へ向かう。電車の中で、さまざまな文化圏の食事を食べる日記を「異食日記」と呼んだらどうだろう、と思ったが食べ物ではないものを食べてしまうことを異食というらしいのでやめておいた。
さて、今日は職場のあっせんで健康診断へ行った。身長が去年から5mm縮んでいた。誤差の範囲はどれくらいまでをいうのだろう。わたしの感覚では4mmまで。猫背が進行しているのかもしれない。体重は2kg減っていた。適正体重マイナス12kg。ギリギリ痩せすぎくらいらしい。内科のおばあちゃんに「運動して筋肉がついたら格好いいわよ〜」と言われた。まったく嫌味のない言い方で見習おうと思った。
松屋で定食を食べている。牛肉に大根おろしとねぎが添えてある。なんて名前のメニューだったかはもうおぼえていない。23時23分。そういえば今日は13日の金曜日だった。ジェイソンなのかフレディなのか、どちらに関係しているのかいつまでたっても覚えられない。一生覚えない気がする。一生覚えないものの存在を覚えているということが、いつかだれかを救うことになったらいいなと思う。なんの話をしているのかまったくわからない。一生わからないものが存在していることをわかっているということは、いつかだれかを救うような気がする。そう信じていようと思う。松屋を出た。夜の風が暖かい。夏の終わり。信号を無視して歩く。