ぽちぽち軒

カツカレーのカツにはソースをかける派です

2024-07-08

 院生のときに東日本大地震後の大友良英さんの活動について調べていました。大友さんにインタビューをしたのですが、そこで大友さんから直接聞いた話が、いまの自分の考えの根っこになっているような気がする。

 いろいろ聞きましたが、「誇りを取り戻す」という話の中で、大友さんは「福島のラーメン、うまいんだよ」と語りました。これを聞いたときに、自分のなかで腑に落ちるものがあったんですよね。ああ、そういうことなんだよな、という。

 植民地主義や差別や虐殺、戦争、ほんとうにいろんな問題が山のようにあって、それは政治の力でさえ動かしがたくなってしまっている。同居人は、選挙のたびに、この社会の変わらなさに絶望している。無力感でいっぱいになる人は、ほんとうにたくさんいると思います。

 で、どうすればいいんだろう、って考えたときに、自分にできることってそんなにないけど、選挙に行こうって呼びかけるとか、街頭に立ってみようとか、インターネットで発言するとか、政治の領域では、そういうことができる。でも、それと同じくらい、たとえば人を誘ってパレスチナの料理のお店に行って、いろいろ食べてみるとか、そういうことも大事な気がする。文化の領域の話として。そんなのぬるいよって言われるかもしれないし、あまりにもひどいことが起こっているので、当然政治的な行動は必要です。でも、あの店でおいしいものを食べた、いい服を買った、みたいなそういうことでちょっとずつできる親しみが、少しずつ浸透することも大事だろうな、と思う。たぶん、わたしにはそれくらいのことしかできない、ということでもあるのですが。きのうの都知事選の結果を見て、そんなことを思いました。

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 今日は職場近くのよく行く台湾料理屋で、ルーロー飯を食べました。写真は撮り忘れたので前に撮ったやつ。