2024-05-07

 朝、職場の最寄駅に着くと、駅に設置してある1人用のワークスペースの前に警官と駅員が立っていた。なんだろう、と思ったらワークスペースのすりガラス越しに中で立っている人の影が見えた。おそらく電子錠が壊れ、出られなくなってしまったのだろう。閉所恐怖症だったら一大事である。駅員がドアの周辺のパネルを開けてガチャガチャとやっていた。職場に向かう途中のほんの一瞬の光景だったので、はたしてすぐに出られたのかどうかはわからないのだが、すりガラス越しにじっと立ちつくす閉じ込められた人の影が、脳裡に焼きついて離れないでいる。