誰も知らない名曲シリーズ。今日ご紹介するのはバナナ・バルの「中華屋さん」です。
インスタのストーリーで、プチバズしてる中華レシピ紹介動画のBGMがこの曲で、知ったのだったと思う。2年前くらいの話。おそらく「中華」というキーワードで音楽を検索し、BGMに設定したのだろう。
このバナナ・バルという人は音楽ストリーミング以外の情報が一切出てこない。たぶん個人的に音楽活動をしている人だと思うのだけれど、それにしてもなんにも出てこないので驚く。というかなにか異様なものを感じる。どこに情報を掲載することもなく、曲だけがインターネットの海に漂っている。ゆえにほとんど聴かれていない。
しかし一聴した瞬間、わたしはこの曲にハートを鷲掴みにされた。それ以来何度も何度も繰り返し聴いている。なにかにたとえるのはうまくもないし好きでもないけど、「近所の向井秀徳」みたいだな、と思う。ギター、ベース、ドラムというシンプルながらもファンキーなビートに、ちょっと異様なテンションのボーカルがのる。なにより歌詞がすばらしい。こんなにもくだらないのにこんなにも景色が見える。しかもちょっと哀愁がある。町に漂う中華屋さんの空気を感じる。天才的だと思う。
そんなわけで情報が何もないため勝手に歌詞を書き起こしてみた。表記やニュアンスは本家とは異なると思うのだが、曲とボーカルから連想してみた(「俺」の表記を「おれ」にする、など)。というわけで聴いてください、バナナ・バルで、「中華屋さん」。
中華屋さん - バナナ・バル
そうだ 中華に行こう
そうだ 中華に行こう
そうだ 中華に行こう
そうだ 中華に行こう何だかテーブルがべたべたする
なーんか小汚い中華屋に入り
瓶ビールを頼む
あとザーサイと餃子を注文したら
汗ばむ首筋キンキンに冷えたおしぼりあてがって
どっかのスナックで貰ったマッチで煙草に火を点ける煙草が半分灰になる頃ザーサイとビールが運ばれてくる
おれは心で深々とお辞儀をする
この店に割り箸はねえ
妙に先っちょの色褪せたplastic chopstick
環境にイイとかワルいとかさあ そういう話は今しとらんてそうだ 中華に行こう
そうだ 中華に行こう
そうだ 中華に行こうぜ
ああそうだ おれは中華が食いてえおれは左手でビールを注ぐ
手酌でもラベル上向きがマナーだ
燦然と輝く北極星が綺麗な事だけ照らしてくれるザーサイ ザーサイ うまい
ザーサイ oh ザーサイ 最高
酢と醤油のバランスを他人に委ねてはいけない
餃子 餃子 餃子 食う oh山椒の利いた麻婆豆腐でメシを掻き込んで表に出れば
切れかけのネオン 猫の喧騒
この世の全てが愛おしく思える
おれの頭脳はもうずっと3歳だから
星座の名前は一つも知らん
テキトーに見繕った綺麗な星が
きっとあいつが北極星だ歩こう 歩こう 今夜
歩こう あの北極星を目指して
歩こう 歩こう 今夜
歩こう 歩こう 今夜
歩こう alcohol!
ご本人が読んでいたら連絡ください。ファンです。よろしくお願いします。